キクイモ
キクイモは秋に小さなヒマワリのような黄色い花をつけますが、食べるのは根っこに付く芋で、フランスでは「トピナンブール」、アメリカでは「エルサレムアーティチョーク」と呼ばれています。
キクイモの最大の特徴は、天然のインスリンと言われる「イヌリン」を多く含むと言うことです。(決してインスリンではありません)
糖尿病の予防効果がある食材として注目されていますが、そのほとんどが健康食品や飲料向けに加工されてしまうので、生野菜としてはほとんど流通してません。
でも時折、物産館などではみかけることがあるので、もし見つけたら買っておいたほうが良いかもしれません。
そんなにすごい野菜なのにキクイモは、何と「要注意外来生物」に指定されています。非常に繁殖力が強く日本各地で野生化しているせいです。実際うちも野生化したキクイモを見つけ畑に植え直し、それを育てて栽培しています。
このキクイモ、味にクセがあると聞いていたのでどう料理しようかと悩んでいましたが「味噌漬け」にしたら美味しいのでビックリ!シャキシャキした食感がたまりません。今日はキクイモ味噌漬けと、その味噌漬けを使ったお茶漬けレシピです。
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キクイモの味噌漬け

材料
- キクイモ 300g
- 赤味噌 150g
- きび砂糖 30g
- みりん 15g
- 酒 大さじ1弱(味噌を緩める役割り)
作り方
- キクイモをよく洗い(皮は剥かなくてよい)輪切りにし保存用密閉袋に材料を全て入れ混ぜ、できるだけ空気を抜き5日間ほど漬ける。
キクイモの味噌漬け茶漬け

材料
- 焼きむすび 1個
- キクイモの味噌漬け 適量
- 菜花のおひたし 1花
- 切り海苔、白ごま 適量
- だし汁 適量
作り方
- ① だし汁を作る(水1200ccにだし昆布10cm位を入れ火にかけ沸騰直前で止め、昆布を取り出す。鰹節9gを入れ弱火で5分煮たら火を止めてこす。好みで塩少々入れてもよい。お茶漬け6杯分位の量が出来る。)
- ② 焼きむすびを作る(サラダ油をひき、よく熱したフライパンで作ると上手くできます。)
- ③ 菜花のおひたしを作る(沸騰した湯に塩少々入れて茹でる。)
- ④ 茶碗に切り海苔、②焼きむすび、キクイモの味噌漬け、白ごま、③菜花の順に置き①のだし汁を静かに注ぐ。
お茶でも試してみたのですがだし汁の方が美味しいです。だしを取るのがめんどうな方は 市販のだしに鰹節をちょっと加えるだけで味が変わりますよ。
キクイモは「イヌリン」の効果で糖の吸収を妨げ、急な血糖値上昇を抑えてくれるので、お酒の後や夜食に「キクイモの味噌漬け茶漬け」はピッタリなんです。お花見、歓迎会など何かと呑む機会の多い4月、覚えておいて下さいね。
※damaeさん、ricenoodleさんご指摘ありがとうございます。誤解が生じるといけないので追記しておきます。
イヌリンはインスリンそのものではありません。イヌリンは腸内で消化されない多糖類で、食後の急激な血糖値の上昇を抑える効果があると考えられてます。
現時点で糖尿病を患っておられる方は、血糖値を抑えることが必ずしも良い場合だけではないので、まずは医師に相談することをおすすめします。
糖尿病ではないが肥満で悩んでおられる方は、食事にキクイモを取り入れることで、肥満の解消や未然に病気のリスクを下げる効果が見込めるかもしれません。でも摂り過ぎはダメですよ!何でも過ぎたるは猶及ばざるが如しですから。